タイ商務省が発表した貿易収支統計によると、6月の輸出額は前年同月比6.4%減の248憶2600万ドルで、9カ月連続で減少した。輸入額は247億6830万ドルで、貿易黒字は5770万ドルとなった。また1~6月の輸出額は昨年同期比5.4%減の1411憶7030万ドル、輸入額は同3.5%減の1474憶7790万米ドルで、貿易赤字は63億760万ドルとなった。
プラチャーチャート・トゥラキットの26日付報道によると、同省は、輸出額の減少は貿易相手国の経済低迷が原因だとした。中国の経済回復が予測以上に遅れ、多くの貿易相手国で需要が減少し、注文が低迷しているという。
一方、アジア地域内ではタイの輸出額は高い水準にあり、バーツ安が輸出業者の競争力を高めているとした。
品目別では、農産物・農工業品の輸出額は、前年同月比8.6%減で、2カ月連続減少した。農産物は同7.4%減、農工業品は10.2%減少した。生鮮果物や冷蔵・冷凍、乾物の果物は拡大し、前月比で14.2%増加した。特に中国、マレーシア、アメリカ、韓国、アラブ首長国連邦の市場で需要が拡大した。
砂糖はマレーシアや韓国、フィリピンなどの市場が拡大し、同31.4%増。コメは同15%減で、アメリカや南アフリカの市場が縮小した一方、インドネシアやマレーシアの市場では上昇した。
同省は、下半期の輸出は緩やかに回復すると予測。貿易相手国の経済の不確実性は依然残るが、バーツ安が続けばタイの輸出業者に有利に働くとしている。