タイ商務省が発表した貿易収支統計によると、5月の輸出額は前年同月比4.6%減の243億4090万ドルで、5カ月連続で減少した。貿易相手国の経済が低迷していることが要因。減少率は前月の7.6%から改善した。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、タイの減少率は他国に比べて小さく、韓国は15.2%減、台湾は14.1%減、シンガポールは12.4%減少しているという。
品目別では、農産物は前年同期比16.3%減で、4カ月ぶりのマイナス。一方、コメや砂糖、鶏肉の輸出額は拡大した。インドネシア、韓国、カンボジア市場などの拡大により、砂糖の輸出額は同44.3%増加。
コメはインドネシア、イラク、南アフリカ、アメリカ、日本市場などの拡大で同84.6%増加し、5カ月連続成長した。
冷凍・冷蔵鶏肉は同55.5%増で、12カ月間連続のプラス。主に中国、日本、マレーシア、韓国、シンガポール市場が伸びた。
エアコンの輸出額は前月のマイナスから好転し、同10.2%増。パソコン関連部品は同4.8%減で、8カ月連続減少した。ゴム関連製品は同6%減で、6カ月連続の減少。
主要市場への輸出は大半がプラス成長に回復したものの、政策金利や物価の上昇、経済低迷の影響で、対中国輸出は再び減少している。
国別では、対中国は24%減、対東南アジア諸国連合(カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム)は17.3%減、対日本は1.8%減少した。一方、対EUは9.5%増、対アメリカは4.2%増加した。
輸入額は同3.4%減の261億9020万ドル。貿易収支は18億4930万ドルの赤字だった。