タイ選挙管理委員会が12日、前進党のピタ党首の議員資格を剥奪する判断を憲法裁判所に要請したことを受け、午前の取引で上昇していたタイ株式市場は、午後に入り下落に転じた。バンコク・ポストなどタイ現地メディアが報じた。
報道によると、ピタ氏が選出されなければ、タイ貢献党が新政権を率いるとの期待感から、午前の取引では政治株やタイ貢献党関連株が上昇した。午後は抗議集会への警戒感から、リスク軽減のための売りが先行。SET指数は1488.27ポイントまで下落し、1491.14ポイントで取引を終えた。
タナチャート証券のアディサック第一副社長は、投資家は13日の投票結果まで様子を見ていると述べた。また小売業やホテル業は抗議活動の悪影響を受ける一方、発電事業は大きな影響が無いため、ガルフエナジーなどエネルギー関連株に買いが入った。
アジアプラス証券は、SET指数は政治情景による変動すると予測。結論が出るまで投資は縮小するとした。