スリランカで虐待被害を受けたとされる象の「サックスリン」が2日午後、治療のためタイ北部のチェンマイ国際空港に到着し、ラムパーン県のタイ象保護センターに移送された。カオソッド・オンラインが伝えた。
国立公園・野生動物・植物保全局のフェイスブックページは3日、帰国ミッションへの関係機関や国民の激励に感謝した。サックスリンは保護センターへ安全に到着し、30日間の隔離に入ったという。
象使いの報告によると、サックスリンはスリランカ滞在時より機嫌が良く、食欲もあり、よく寝ているという。象にとって自然な鳴き声を上げるなど、ストレスの兆候は見られないとしている。
バンコク・ポストの3日付報道によると、サックスリンは2001年、親善大使としてタイからスリランカへ贈られた3頭のタイ象のうちの1頭。スリランカの仏教パレードで毎年、聖遺物を運ぶなどの活動をしていた。
スリランカに拠点を置く動物保護団体が、「象が足鎖に繋がれ、全身に傷を負っている」として、タイ政府に対し、治療と保護のためにサックスリンを帰国させるよう主張していた。
両国政府はサックスリンのタイ移送に合意。計画には6カ月と約1950万バーツが費やされたという。