11日6:30前ナラーティワート県ルゥーソ郡内で、集中摘発作業中だった軍・警察の混成チームと人数不明の一味との間で約10分間に渡る銃撃戦が発生し、一味側の男1人が死亡し当局側2人が負傷を負った。当局側は、逃走中の一味の内少なくとも3人が銃撃戦により負傷を負っているとみて行方を追っている。 当局側が民家前に車両を止め強制家宅捜索に着手しようとしたところで、民家内に潜伏していたと見られる5-6人の一味側が銃を乱射し銃撃戦となり、銃撃戦後当局側は一味が潜伏していた民家の37歳の家主の男の身柄を拘束し、爆発物に転用可能な尿素系肥料や軍事訓練用ユニフォーム、バイク等を押収した。 死亡したイスラム教徒の男(40、報道により45)はRKK実行部隊の大物幹部と見られ、これまでに警察官殺害、上院議員選用投票用紙を運送中だった車に対する爆破事件を始め10件以上の犯行に関与した容疑で逮捕状が発行されていた。 また、ナラーティワート県内では、10日19:00前県都内で35歳のイスラム系住民男性がモスク付近の路上で何者かに銃撃され死亡し、更に11日昼過ぎにはタークバイ郡内で、寺でのタンブンを終えバイクで帰宅途上にあった仏教系住民夫婦が何者かに銃撃され夫が死亡し妻が負傷を負った。 一方、パッターニー県ヤッラン郡内では19:00頃、行政庁舎内及び寺院内に臨時駐留していた軍関係者に向けた銃の乱射事件が連続して発生し、行政庁舎内で発生した銃乱射により軍関係者2人が負傷を負った。また、ほぼ同時刻にサーイブリー郡内では軍の検問所に向けた銃の乱射事件が発生したが人的な被害は無かった。 更に、パッターニー県ノーンヂック郡内で10日夜半、モスクでの礼拝を終え徒歩で帰宅途上にあった48歳のタムボン行政機構評議会議長が、路上脇に潜んでいた人数不明の一味に銃撃され死亡した。死亡した議長は昨年にも同様な状況下で銃撃され重傷を負っていた他、過去に度々ライバル政治家に関係すると見られる一味による襲撃にあっており、また強盗殺人の容疑で逮捕され保釈中の身だった。警察側は、殺害された議長が地元に影響力を持つ大物だったことから、地域政治絡みの係争と南部情勢の両面から捜査を開始した。 また、ソンクラー県内では、ヂャナ郡内で10日21:00過ぎ3ヶ所の携帯電話の電波塔や公衆電話が連続して放火された他、テーパー郡内では20:00過ぎ頃に学校が放火された。
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