1日未明から9:00過ぎにかけて、ナラーティワート県内で少なくとも6ヶ所で爆発が発生した他、南部国境三県内広域に渡って連続して爆破・襲撃が発生した。 ナラーティワート県内では、バーヂョ郡内で路上脇に仕掛けられていた爆発物が爆発し教師の警護作業にあたっていた軍関係者2人が負傷を負った他、ランゲ郡タンヨンマス地区内にある市場付近に仕掛けられたバイク爆弾により重傷者1人を含む7-8人が負傷を負い、また県都内中心部にある市場付近(報道によりガシコン銀行正面)でバイク爆弾が爆発した他、県都内やスンガイゴーロック郡内等で爆発の発生が確認された。 尚、報道によっては、県都内の市場付近に仕掛けられたバイク爆弾は、起爆前に当局側によって安全処理されたとするものもある。 また、ヤッラー県内では、未明に県都内中心部にあるガソリンスタンドの事務所棟が放火された他、6:00前にはラーマン郡内で、10人前後と見られる一味が線路の安全確認作業にあたっていた軍関係者に向け銃を乱射し、約10分間に渡って銃撃戦を展開した後に逃走し、この銃撃戦により軍関係者2人が死亡し2人が負傷を負った。一部報道は、一味側は銃の乱射に先がけて爆発物を起爆したが不発に終わったと報じる。 ヤッラー県内では、先立つ1日4:00前、軍・警察混成チームが県都内ユポー地区内で集中摘発を行いライフル及び拳銃それぞれ1丁、銃弾等を押収していた。尚、分離主義組織関係者と思われる者は、当局側の動きを察知し事前に逃走していた為捕捉には至っていない。 更にパッターニー県内では、ヤッラン郡内で、8:30前に人数不明の一味が教師の警護作業にあたっていた軍関係車両に向け銃を乱射し、数分間に渡って銃撃戦を展開した後に逃走するという事件が発生した他、9:30前に同郡内で徒歩で幹線上の警戒作業にあたっていた軍関係者の通過に会わせ爆発物が爆発し軍関係者1人が負傷するという事件が発生している。内、8:30前に発生した銃乱射事件による人的な被害は確認されていない。 また、パッターニー県内では、少なくともマーヨー郡内7ヶ所、ヤッラン郡内6ヶ所、ノーンヂック郡内1ヶ所で不審物が発見されると共に幹線上に鋲が撒かれているのが確認された。 何れの事件も当局側による集中摘発に対抗して分離主義組織側の存在・潜在力を誇示する狙いがあったと見られる。 一方、先立つ7月31日、ナラーティワート県の警察当局は、29日同県インゴー郡内で行われた集中摘発により身柄を拘束されたRKK実行部隊の地域幹部クラスの容疑者に対して行われた事情聴取により、先に県都内の私立イスラム教学校内で拘束された7人の容疑者との繋がりが浮かび上がってきた事を明らかにした。 また、軍・警察の混成チームは31日未明に同県ランゲ郡2ヶ村内で集中摘発を行い、村自警組織に所属する3人を含む5人を一連の不穏な動きに関与した容疑で身柄を拘束し、製作途上にあった爆発物やリモートコントロール用の部品、銃弾9発等を押収したが、RKKの実行部隊幹部と見られる者は、インゴー郡内で行われた集中摘発を受け1-2日前に域外に逃走していた関係で捕捉には至らなかった。 当局側によると、7月31日までに赤色地区を中心に行われてきた集中摘発から逃れた幹部クラスの多くが、ソンクラー県内の4郡内に逃走し他のRKK組織員と合流し、新たな攻撃の機会をうかがっていると見られるという。 * 以上タイ時間1日14:30迄に確認できた報道に基づく
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