18日7:00頃、南部国境三県と県境を接するサバーヨーイ郡内で、前夜発生した人数不明の一味が私立イスラム教学校前のモスクに集まっていた住民に向け銃を乱射し、12歳から17歳のイスラム系の学生男女3人が死亡したのは、同地に臨時駐屯地を置いているレンジャー部隊の仕業であると訴える住民が事件が発生した私立イスラム教学校前の道路を封鎖し抗議活動を開始しました。 昼前までに300人前後に膨らんだ住民達は、事件に関与した犯人の早期逮捕とレンジャー部隊の地区外への撤退を要求し当局側とにらみ合いを続けており、また一部の住民が先鋭化し当局側と一触即発の事態になる場面も見られているようです。 事件が発生したサバーヨーイ郡内では、16日深夜に人数不明の一味がレンジャー部隊の臨時駐屯地に向け銃を乱射し、銃撃戦を展開した後に逃走するという事件が発生し、容疑者逮捕の際に住民側の強力な妨害活動に遭遇し身柄拘束を断念するという事態に至っていたことから、住民等の間では、前夜に発生した銃乱射事件はこの銃乱射・容疑者逮捕妨害に対するレンジャー部隊側の報復だったのでは無いかとの見方が支配的になっていたようです。 また、一部報道によると、元々抗議に集まった住民が住む地区は、一連の不穏な動きに好感を持っていない当局側に好意的な住民が多い地区だったことから、前夜に発生した銃乱射事件は地域のイスラム系住民の反当局感情を煽る目的で行われた犯行との見方もされているようです。 尚、抗議活動の方は、県イスラム教委員会の代表6人の協力の元で県知事が軍の仕業であるとのする住民側の主張は誤解に基づくもので、犯行は学生等を組織に取り込みたいBRNコーディネート側が仕掛けたものである説明し、最終的に住民側が説明を受け入れ17:00までに道路の封鎖解除に応じ大部分の住民が帰宅したものの、死亡した学生の遺族・関係者約30人は依然県知事の説明を受け入れる心の準備が出来ていないとして学校内に留まり事件の事実関係に関する詳細な捜査を要求しているようです。 (タイ時間 14:30掲載 19:00更新)
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