環境素材の製造販売を手掛けるSPACECOOL(東京都港区)は25日、本田技研工業(ホンダ)のタイ拠点Honda Engineering Asian Co., Ltd.(EGAS)の工場屋根に、SPACECOOLルーフシェードを導入したと発表した。空調エネルギーの消費量削減が目的。
同社によると、同社が開発した放射冷却素材「SPACECOOL」は、太陽光からの熱をブロックして熱吸収を抑制。放射冷却の原理を利用して宇宙に熱を逃がす。ゼロエネルギーで外気温よりも低い温度を維持することを可能にした新素材。
日本の約1.5倍以上の平均日射量があるタイでは、建物の空調エネルギー消費量が大きいことが課題。EGASの工場では、日射反射塗料などの従来の暑熱対策技術と比較し、「SPACECOOL」が空調エネルギー削減や従業員の労働環境改善に効果があると判断。工場や倉庫に多いハゼ式折板屋根に本同材を施工した「SPACECOOLルーフシェード」を導入した。
ホンダは同素材の国内導入を以前から進めており、寄居工場の建屋間通路で内部温度を約15℃低減。コンテナハウスの空調エネルギー消費量を約46%削減している。