ロイター通信の22日付報道によると、日産自動車は東南アジアを含む全世界で従業員9000人を削減し、タイでは従業員1000人を解雇や配置転換する計画だと関係筋が語っている。
クルンテープ・トゥラキットの報道によると、日産はタイ国内の自動車組立工場の第1工場の一部生産ラインを停止し、2025年9月までに第2工場に統合する。
日産の広報担当者は、従業員の解雇に関してコメントしなかった。工場の統合は設備改修のためで、タイ国内の工場は閉鎖しないと述べた。
日産は11月上旬、全世界の従業員約9000人を削減する計画を発表していた。上半期の収益が想定より低く、米国では今年末までに従業員の約6%が自主退職に応じるという。
日産はタイ中部サムットプラーカーン県で工場2件を操業。第1工場の最大生産能力は約22万台、第2工場は15万台で、東南アジア最大の日産の生産拠点になっている。
昨年度の日産のタイ販売台数は、前年同月比30%減の約1万4000台。トヨタやホンダを始めとする日本メーカーが長年、タイ市場を独占してきたが、近年は中国メーカーのBYDやSAICなどが電気自動車のシェアを急速に奪っている。