タイ中央銀行(BOT)は29日、金融政策委員会を開き、全会一致で年2.5%の政策金利を維持すると決定した。これまで8会合連続で利上げが続いており、政策金利維持の決定は2022年8月以来。プラチャーチャート・トゥラキットが報じた。
またBOTは、今年のGDP(国内総生産)予測を2.8%から2.4%に引き下げ、2024年予測も4.4%から3.2%に下方修正した。
BOTのピティ総裁補は、現在の政策金利は、回復しつつある経済にとって適切な水準だと判断し、今回の会合では政策金利の維持を決定したと述べた。
タイ経済は、輸出部門と関連産業が減速しているものの、全体的に回復傾向が続いていると分析。2024年と2025年には、内需と観光・輸出部門の回復により、経済がよりバランスのとれた形で拡大する可能性が高いとした。
2024年のインフレ率は、エルニーニョ現象による供給圧力と景気回復により、上昇する可能性が高いと予測した。