タイ商務省貿易政策・戦略事務局によると、10月の消費者物価指数(CPI、430品目、2019年=100、速報値)は前年同月比0.31%減の107.72で、25カ月ぶりに減速した。
政府の生活費支援策で、エネルギーと生活用品価格が下落した。振れ幅の大きい生鮮食品とエネルギーを除いたコア指数は、前年同期比0.66%増。
他国と比較したインフレ率は、130経済圏の中で8番目に低く、ASEAN7カ国(ラオス、フィリピン、シンガポール、インドネシア、ベトナム、マレーシア)中で最も低かった。
食品・ノンアルコール飲料部門は前年同期比0.65%減。豚肉の市場流入量が増加し、豚・鶏肉価格が下落した。野菜部門は、天候に恵まれたことから昨年に比べて収穫量が増加し、価格が低下した。一方、卵や豆乳、果物(スイカ、パパイヤ、バナナ)、インスタントコーヒーなどは高騰している。
1~10月のCPIは、前年同期比1.60%増。財務省や政策金利委員会の予測(1~3%)の範囲内だった。
11月のインフレ率は、食品やエネルギー、生活用品価格が前年同月に比べやや低下すると予測している。
タイ商務省は、2023年の総合CPIを1.0~1.7%(中央値1.35%)、国内総生産(GDP)の成長率は2.5~3%上昇と予測している。
#完成記事-向井へメッセージを送信