タイ商工会議所大学(UTCC)経済ビジネス予測センター(CEBF)は17日、2024年のタイ輸出額は3.6%増の2917憶7300万バーツで、2023年の2%縮小からプラスに転じると予測した。プラチャーチャート・トゥラキットが報じた。
今年第4四半期の輸出額は、6.8%増の705億200万ドル。第3四半期は3.2%減。通年では2%減の2815億バーツと予測している。
第4四半期は、タイのインフレ率がインドネシアなど周辺国より低く、価格競争で有利に立ったことが輸出を下支えた。バーツ相場は1ドル36~37バーツと下落が続き、輸出に好影響を与えた。アメリカや日本、ヨーロッパの消費者信頼感指数が改善し、市場が活性化していることも好感した。第4四半期に好調だった輸出品は、ドリアンやコメ、冷凍鶏肉など。
一方、輸出に対するリスク要因は、アメリカやイギリス、ロシアなど貿易相手国の政策金利が以前高水準で、景気の減速に繋がる恐れがあるとした。
イスラエルとイスラム武装組織ハマスの衝突がタイの輸出に与える影響については、紛争が長期化した場合(発生確率30%)、輸出額は0.1%(3億7000万米ドル)減少すると予測した。紛争が長期化して輸送ルートが封鎖された場合(発生確率10%)、輸出額は0.3%(8億5000万米ドル)減少。紛争が中東全体まで拡大した場合(発生確率5%未満)、輸出額は1.7%(47億7000万米ドル)減少するとした。
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