集会日数が約200日となり、タイで過去最長の政治集会となっているステープ氏が率いる反政府グループだが、今回の集会は昨年10月にタクシン派与党のプアタイ党主導でタクシン元首相などへの恩赦法に対する抗議から始まった。
反タクシン派が多い上院での審議で否決されたこともあるが、予想以上に有権者からの抗議が大きかったことから、当時のインラック首相は同法案の廃案を決定した。
だがこの抗議集会を主導するステープ氏は解散せず、打倒政権とともに腐敗した政治を改革するとし各財界からの代表者からなる「人民議会」の設置を掲げ、インラック政権に解散を求めてデモ活動を続けた。
インラック首相は何度もステープ氏などに対話に応じるように求めるが、同氏はそれを拒否するとともに首相に即刻解散を求め、「バンコク封鎖」という名のバンコクの主要道路を封鎖する大規模デモを開始。その後、紆余曲折あるも現在も続いているデモ活動は、こうして始まった。
現在も続いているタクシン派と反タクシン派の騒動の落とし所は、現時点でも見えておらず、このまま長期化する可能性が高い。