タイのサマック首相は本日(4日)午前、タイ国営ラジオ局FM92.5のラジオ演説で、民主主義を守るためにも現職に留まり下院議会解散もしないと表明した。また首相官邸を占拠している反政府団体の民主主義市民連合(PAD)に対し強制排除する意思はないと述べた。
サマック首相は今回の一連の流れについて、裁判所命令順じて民主主義市民連合(PAD)を首相官邸から退去してもらおうと命令を執行した。それを報道で政府が暴力的に排除したと報道したことから、私が悪者となってしまった。その後新政府団体とPADが衝突し、死者を含む重軽傷者が多数発生する事故が起きたが、非常事態宣言を発令したことによって治安対策責任者として陸軍司令官アヌポン氏に任せたため、今後担当は同氏にしてもらうと述べた。
それに対し同氏は、治安対策責任者に任命された際に衝突事件は起こらないように徹底するが、その他については警察や裁判所に任せると述べている。
多くのメディアが今朝のラジオ演説で、首相辞任もしくは下院議会解散を予想していたが、辞任及び解散を再否定する演説となった。