タイ入国管理局は15日から、ビザ無し入国制度を利用してタイに入国するカンボジア人や、外国人傭兵に対する監視を強化している。外国人旅行者に対し、パスポート審査が混雑する可能性があると理解を求めた。
タイラットなどの報道によると、監視を強化した主な空港は。スワンナプーム、ドンムアン、チェンマイ、プーケット、ハートヤイの各国際空港。監視強化のため、入国審査の待ち時間が通常の20分から45分に延びる可能性がある。
同局のチョンロン・リムパディー報道官は、外国人がビザ無し入国制度を悪用し、タイの安全保障を脅かす作戦を実行する可能性があると述べた。戦闘状態にあるカンボジア人が観光目的でタイに入国する可能性は極めて低く、諜報目的の可能性があるとの見方を示した。ビジネス目的の場合、タイ大使館でビザを取得する必要がある。
また、東欧や北アジアから入国する外国人が、傭兵やスパイとして雇われている可能性も指摘した。東北部ナコーンラーチャシーマー県の警察は、同県に外国人傭兵が滞在している可能性があるとの諜報活動報告を受け、宿泊事業者に対し、不審な機器を運搬するなど疑わしい外国人宿泊客を報告するよう勧告。特に、ロシア人が軍事施設での破壊工作を計画している傭兵の可能性があるとして警戒を強めている。
今月発生したカンボジアとの武力衝突後、12月初頭から13日までに入国を拒否された外国人は185人。
一方、駐タイ・ロシア大使館は、ロシア人傭兵が紛争に参加している可能性があるとのタイの一部メディアの報道を否定。同大使館の報道官は、ロシアはタイとカンボジアの両国と友好関係を維持し、紛争が平和的手段で解決されることを望むと述べた。