タイ国家経済社会開発庁(NESDB)は17日、2025年第3四半期の国内総生産(GDP)成長率が、前四半期比0.6%減少したと発表した。前年同期比では1.2%増で、前四半期の2.8%から減速した。通年の成長率は2%を維持した。
クルンテープ・トゥラキットなどの報道によると、NESDCのオンファー事務局長は、1~9月では2.4%拡大したと述べた。失業率は0.76%で、前四半期の0.88%より低下。前年同期の1.02%より改善した。
総合インフレ率は0.7%減。2四半期連続でマイナスとなったが、コアインフレ率は平均0.8%だった。
9月時点の経常収支は27億ドル(883億バーツ)の黒字。NESDCは、通年の成長率を2024年の2.5%から2%と予測。
オンファー事務局長は、減少すると予測していた世界の貿易量が増加に転じ、今年の世界経済成長率を2.7%から3.4%に上方修正したと述べた。世界貿易量は、米国の関税引き上げの影響もあり、2026年に2.3%に減速すると予測している。
また、タイの対米輸出品の82%が関税引き上げの対象分野で、各国より高い割合だと指摘。逆風に直面する可能性があると警告した。
第3四半期は、農業部門1.9%増、工業生産部門1.6%減、建設部門4%減、卸売・小売業部門6.5%増、運輸・倉庫部門3%増、宿泊・飲食サービス部門0.8%増。