真宗大谷派の東本願寺(京都府京都市)では、親鸞聖人の命日(11月28日)を縁とする法要「報恩講」で、初となる「報恩講特別参拝ツアー」を11月23日・24日に開催する。タイの高級ホテルによる特別精進料理や、能舞台での雅楽を堪能できる。
東本願寺によると、今年は「いのち」のつながりをより深く多角的に伝えていきたいという思いから、新たに特別参拝ツアーを企画。「報恩講」では例年、法要のほか、親鸞聖人の御心にふれる講演会や展示、コンサートなどを実施。中でも重視しているのは、「いのち」を見つめなおす重要な機会でもある精進料理「お斎(おとき)」で、全国各地の門徒が持ち寄った食材で作って参拝者に振舞っている。
今年の「報恩講」では、2023年にオープンしたタイのラグジュアリーホテル「デュシタニ京都」とコラボレーションしたツアー限定の「お斎」を提供。寄進された食材の蓮根、大根、椎茸などを用いて、マッサマンカレーやジャップチャイ・ヘーン(野菜、椎茸、春雨などを使った炒め物)、ココナッツスープなどを用意。日本とタイによる精進料理の新たな可能性を示す。
デザートのマンゴーやもち米などには、「仏説阿弥陀経」で語られている阿弥陀仏の浄土に咲く蓮の花をイメージし、赤・緑・黄の花をちりばめた。
特別ツアーでは、御影堂での法要参拝・焼香や、普段は非公開のエリア「能舞台」での記念撮影や雅楽体験もできる。
東本願寺は「近年、世界各地で戦争や紛争が続いている。国際的に評価の高いデュシタニと連携することで、国境を越えて、『いのち』を大切にする報恩講のこころを伝えていきたい」としている。
期間は11月23日(日)~24日(月)。各日9時30分~12時30分。会場は白書院ほか。定員各日30人。冥加金3万5000円。