ウォラパック・タンヤーウォン財務副大臣は、「カンボジアの国際詐欺団に関与したタイ政治家の1人」とのメディア報道を受け、22日付で辞任を発表した。
公共放送PBSなどの報道によると、アヌティン・チャーンウィラクン首相兼内務大臣は、ウォラパック財務副大臣に対し、書面で疑惑について説明するよう指示している。
同疑惑は、ジャーナリズム団体「プロジェクト・ブラゼン」が発行したニュースレター「ホエール・ハンティング」が報じた。
ウォラパック氏は疑惑について「濡れ衣だ」と関与を否定。「カンボジアや他の場所でも詐欺行為に関与したことは一度も無い」と述べ、個人的な問題が政府の負担にならないように、財務副大臣を辞任すると決断したと話した。
また、詐欺行為への関与が疑われているBICグループとBICバンク・カンボジアとの関係も否定。「どちらの団体とも一切関係無い。事実関係を明らかにするため、虚偽情報の流布に対して法的措置を取る」と述べた。
ウォラパック氏は、カンボジアのフン・セン前首相の側近で、BICグループ会長のイム・リーク氏と面会したことを認めたが、BIGバンク・カンボジアの取締役や顧問を務めたことは無く、金銭や報酬も受け取っていないと明言。同グループのウェブサイトにウォラパック氏の名前と写真が顧問として掲載されていたことについて「知らなかった」と述べた。
ウォラパック氏は2024年、副首相兼財務大臣のピチャイ・チュンハバジラ氏の主席顧問に就任。2025年9月19日に現内閣の副財務大臣に任命された。在任期間は33日だった。