三菱総合研究所(MRI)はこのほど、タイの健康増進プロモーションを担う政府機関タイ・ヘルス・プロモーション財団(タイヘルス)と共同で、「ワークスペース・ヘルス・プロモーション・セミナー(Workplace Health Promotion Seminar)」をバンコクで開催した。MRIはタイヘルスとの対話を通じ、タイの健康増進施策の高度化と、日本のヘルスケア産業の海外展開・活性化を目指す。
MRIによると、セミナーでは、両国の主要な産官学10機関が、講演やパネルディスカッションを実施した。職場における健康管理が生産性向上に与える影響や、日本の健康経営制度、データを活用した健康増進ソリューションと効果について、科学的な知見に基づく議論を展開。日タイ両国が直面する健康増進の課題や取り組みについて、知見を共有した。今後は、タイの自治体レベルの関係者との対話も予定している。
タイはASEAN諸国の中でも高齢化に直面している国で、2024年の65歳以上の人口は全体の15%超。2030年代前半には21%を突破し、「超高齢社会」へと突入する見込み。医療費支出も急増し、2021年には約8300億バーツ(約3.6兆円)に達した。