タイ内閣は、数十年ぶりにヘビの外国輸出禁止を解除すると閣議決定した。ブリーダーの収入増加と、厳格な監督下での輸出合法化により、は虫類の違法取引を抑止する狙い。
マティチョンなどの報道によると、政府副報道官のアヌグーン氏は22日、生きたヘビと未加工のヘビ皮の輸出を禁止した1990年10月9日と1991年11月12日の閣議決定を撤回する天然資源・環境省の提案を内閣が承認したと述べた。
同省は、世界市場の高い需要を満たすため、観賞用ヘビの合法的な輸出を目指して提案。国内ブリーダーの収入が増加し、違法輸出を抑制できるとしている。
タイ国内のヘビ取引市場の推計総額は、年間最低2億7500万バーツ。同省は輸出市場も同等の価値があると推定している。ヘビのエサや飼育設備、獣医など、関連事業の活性化も期待できるとしている。
一方、野生生物保護局のチャルーム局長は、輸出解禁となったのは観賞用ヘビのみで、野生生物保護法の対象となるニシキヘビやキングコブラ、ヒメナンダなどは禁止のままだと指摘した。