タイ工業連盟(FTI)の16日発表によると、7月のタイ産業景況感指数(TISI、100以上で好感)は前月比2.1ポイント増の89.3で、4カ月ぶりに上昇した。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、FTIのクリエンクライ・ティエンヌクル会長は、食品・薬品・化粧品などの生活用品の国内需要や、政府の予算支出が増加したことが要因だと述べた。
また1~6月のBOI申請額の増加や、ビザ免除措置による観光業の回復もプラス材料となった。
一方、家計債務と高水準にある不良債権がマイナス要因。1~6月の国内自動車販売は前年同期比24.16%減、自動車輸出は同1.85%減少した。国内の購買力低下により、不動産業も縮小傾向にある。
FTIは声明で、事業者らは世界経済の不確実性と、国内政治の先行きを懸念していると述べた。一方、国内経済と原油価格に対する不安感は緩和した。
3カ月後予測は、前月の93.4から95.2に上昇。政府の予算支出が下半期の経済を刺激し、デジタルウォレット政策と観光業の回復もプラス要因になるとした。一方、不安定な世界経済が輸出のリスク材料。また最低賃金の上昇が生産コストを増加させるとした。