タイ憲法裁判所から解党命令を受けた最大野党・前進党は9日、タイサミットビルで党大会を開き、新党名を「人民党」、英語名は「PEOPLE’S PARTY」と決定した。党議員143人全員が新党へ加入する。新党党首には、党所属のナタポン・ルアンパニャウト議員(37歳)を選出した。
マティチョンなど現地報道によると、党大会では党規約の改正と党名の変更を検討。党首と役員4人を選出した。
人民党の理念は「自由・平等・友愛」で、国王を国家元首とする民主主義体制と法の支配、人間の尊厳・人権・経済社会的平等、地方分権、ジェンダーや文化の多様性などを堅持する方針。主権は人民に属し、国家権力の行使は人民に関連し、結びついている必要があると主張している。
バンコク・ポストによると、元党首のピタ・リムジャロェーンラット氏は、解党判決後「国民として政治を続ける」と前向きな姿勢を見せ、「我々は反逆や反乱、王室を国家から分離させるなどの意図は無い」と述べた。