タイで仮釈放中のタクシン・チナワット元首相は26日、タイ貢献党本部があるバンコクのOAIビル(バーンカピ地区新ペッチャブリー通り)を17年ぶりに訪問した。同ビルは、クーデターの発生でタクシン政権が崩壊した2006年9月19日まで、タクシン氏が設立したタイ愛国党の本部だった。各メディアが報じた。
報道によると、党本部には多くの主要幹部や議員、支持者らが、タクシン氏を迎えるために集まった。午後1時25分、タクシン氏の次女で党首のペートンターン氏がビルから現れると、5分後、青いシャツにジーンズ、紺色のジャケット姿のタクシン氏が自動車で到着。今回はチェンマイ訪問時と違い、首にサポーターを装着していなかった。
支持者らは、車から降りたタクシン氏を取り囲み、写真撮影を求めたり、花を手渡したりして歓迎した。タクシン氏は「元気ですか?歓迎してくれてありがとう」と支持者らに叫んだ。
その後、党本部に入ったタクシン氏は、国王陛下の肖像画に敬意を表し、同党議員らと面会した。ペートンターン党首は、「父に会えて多くの人が喜んでいる」と語り、タクシン氏が今後も時々、党本部を訪問するだろうと述べた。党首としてではなく、娘としての立場でタクシン氏を招待するという。
タクシン氏がタイ貢献党に影響を与えているかと質問されると、「助言だけだ」と答えた。タクシン氏は午後3時16分に党本部を後にした。