チェンマイ県内で深刻化する大気汚染の改善に一役買おうと、タイの実業家がユニークなキャンペーンを始めた。日本料理店「オイシ」をチェーン展開するオイシ・グループ(OISHI)のタン・パサコーンナティー氏は、ホットスポット(異常高温地・火災発生地)を前年比8割削減に向けて挑戦するようチェンマイの住民に呼び掛け。成功した村に10万バーツを寄附すると自身のフェイスブックページ「ตัน ภาสกรนที」で明らかにした。
カオソッドの報道によると、PM2.5の粉塵が悪化する期間の最後の40日間である19日から4月30日まで、ホットスポットの前年比8割削減キャンペーンを実施する。対象はハーンドン郡とメーリム郡の69村で、条件を達成した村に10万バーツを寄附。全ての村が目標を達成した場合、合計690万バーツを寄附するという。
タン氏は最近、チェンマイを訪問し、飛行機が着陸する際に乗客がスモッグに覆われた空の写真を撮っていたと語った。チェンマイ郊外にある山「ドイ・ステープ」や、地表も見えない状況だったという。
タン氏は「チェンマイをもう一つの家のように愛している」と述べ、森林火災の消火作業活動を支援するため、ドリンク剤「タンパワードリンク」2000個と消火用ブーツ20足、ブロワー4台を寄贈した。
大気汚染物質PM2.5(微小粒子状物質)の主な原因は、森林火災や農業の野焼き。チェンマイ市内は度々、高濃度のスモッグに覆われており、住民の健康への影響が懸念されている。