SEEKが運営するオンライン求人プラットフォームのJobsdbは、2024年の雇用・報酬・福利厚生のレポートを発表し、コロナ渦からの回復により、2023年は多くの企業で、従業員の給与を平均6.7%引き上げたことが分かった。2022年の全国平均インフレ率より高く、従業員は増加した支出を給与で補うことができたと言える。
タイラットの報道によると、Jobsdbはタイ国内の685社からデータを収集。企業の24%が給与の増額計算にインフレ率を考慮していると回答し、多くの経営者は、給与の増額はインフレ率と同程度か、上回る水準だと述べている。
2023年のボーナス支給額は平均1.5カ月分。企業の75%は、従業員にボーナスの計算方法を説明し、透明性ある情報を開示することで従業員と良好な関係を築いているという。
レポートでは、2023年は構造的な変化を示す「ニューノーマル(新常態)」の流れの中にあると分析。リモートワークなどのテクノロジーを導入し、今年上半期は企業の54%が追加雇用を予定しており、雇用市場が活性化する見込みだとした。
2023年の総括として、企業の99%が少なくとも1人の従業員を追加雇用し、97%は正社員の採用に注力。長期的な人材教育に取り組むことを示した。
ワークライフバランスを求める従業員が柔軟に働きやすいよう、36%は雇用契約(フルタイム・派遣社員)が選択できる体制にあり、契約社員・派遣社員は多くの企業で雇用が増加。中小企業では17%増、中堅企業では22%増、大企業では20%増となっている。
Jobsdbのマネージングディレクター、ドゥアンポン氏は、給与も従業員の意志決定に影響を与える重要な要素の1つだと述べた。インフレ率の上昇は給与や福利厚生にも影響を与えており、企業の56%は従業員を維持するため、新たな手当を増額。52%は福利厚生を見直したという。