タイ入管警察は8日、日本人に嘘の電話を掛け、約1万7000人から95億バーツ相当をだまし取った詐欺の容疑で、台湾人2人と日本人2人の計4人の男を逮捕した。バンコク・ビズなどタイ各メディアが報じた。
報道によると、容疑者らは警察や銀行員に成りすまし、「個人情報漏洩のため、安全のために預金を移す必要がある」などと電話で被害者をだまし、容疑者らが用意した口座へ送金させたという。
台湾人2人は暴力団員のチャン容疑者(50歳)とハー容疑者(40歳)。日本人容疑者は尾川大介容疑者(49)とタロウ容疑者(41)だという。詐欺集団の活動期間は1年ほど。台湾人容疑者が指南役となり、日本人容疑者が電話を掛けていた。報酬は月額5万バーツ程度だったという。
入管警察は、電話詐欺集団が中部サムットサーコーン県内で活動しているという情報を入手。同県にある容疑者らの拠点となっていた住宅2軒を家宅捜査したところ、台湾人容疑者2人と日本人容疑者1人を逮捕。バンコクポストによると、日本人容疑者1人を南部クラビー県で逮捕した。
2軒のうち1軒は日本人2人が電話する場所として使用し、もう1軒は台湾人2人が住んでいた。警察は、2軒の住宅から携帯11台とノートパソコン2台、キャッシュカード、クレジットカードなどを押収した。
ハー容疑者は、麻薬と詐欺容疑で台湾警察から逮捕状が出ているという。