在タイ日本大使館は9日、今年第2四半期(7~9月)の邦人犯罪被害として、27件の届出があったと明らかにした。前四半期と比べて10件減少したものの、前年同期比では約3倍となった。
タイ深南部(ヤラー県、パッタニー県、ナラティワート県、ソンクラー県)のテロ情勢は、イスラム武装勢力が関係すると思われる銃器や爆発物を使用したテロが、月平均約14件発生した。外務省はヤラー県とパッタニー県、ナラティワート県、ソンクラー県の一部(ジャナ、テーパー、サバヨーイ各郡)に、危険情報「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」を発出中。ソンクラー県のその他の各郡には、「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」を出している。
タイ警察が7~9月に逮捕した邦人は3人。逮捕容疑は不法滞在や逃亡罪、規制対象の動物の密輸などだった。不法滞在で退去強制となった邦人は2人だった。
1~9月までの旅券の紛失・盗難相談件数は194件(うち盗難は52件)で、昨年同期比(69件)の約3倍の高水準で推移。空港から乗車したエアポートリンク車内で、背中のリュックから旅券の入ったポーチを抜き取られたり、イベントに参加中に背中のリュックから旅券と財布を抜き取られたりする事例があった。