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タイ通【 経済 】
投稿日時: 2023-04-18 14:04 2023-04-18 12:04

タグ: [ Z世代 ] [ タイ消費者 ]

「タイZ世代の価値観へ適応を」経営コンサル2030年展望

 経営コンサル会社のローランド・ベルガー(本部:ドイツ・ミュンヘン、日本:東京都港区)は18日、最新スタディ「2030年 タイの消費財・小売ビジネスの未来」を発表した。2030年のタイ消費市場では「Z世代(1996~2012年生まれ)」が4分の1を占め、各企業は「画一的かつ合理的」から「多様かつ情緒的」な価値観への適応が必要だとした。

 一定の購買力を持つ18歳以上に占めるZ世代の割合は、2022年時点で14%、800万人程度だが、2030年には25%に拡大。人口規模は約2倍の1500万人になるという。2030年時点でZ世代の年齢は18~34歳になっており、1人1人の購買力も更に高まっていると予測した。

 Z世代の特徴としては、消費性向がやや高く、情緒的な価値観を特に重視する点を挙げた。友人・仲間を大事にし、SNSを通じて常に流行を追いかけ、自ら発信・表現するソーシャルアクティブと言われる層が中心で、「流行っているから」「周りが使っているから」といった理由で購入することも多いという。

 また「本物かどうか」を重視する傾向もあるため、一定のフェイク品が未だ存在するタイでは、信頼できるインフルエンサーや友人の評価・コメントを通じて、真贋を見極めているとした。加えて、地球環境や倫理観への問題意識も強く、持続可能性(サステナビリティ)や多様性に配慮したブランド、オーガニック製品を好むという。社会的なあるべき基準を押し付けられることを嫌い、等身大の自分で生きることについての意識が高いことを指摘した。

 具体例として、タイでエナジードリンクのレッドブルを販売しているTCP グループが、2022年にZ 世代をターゲットとした新しいエナジードリンク「Red Bull Halls XS」を開発したことを挙げた。健康志向なZ 世代に合わせて糖分は使用せず、人気を博しているという。

 またタイ消費者のソーシャルメディア利用については、フェイスブック、ユーチューブ、ラインの利用率は全世代で90%以上とした。一方で、インスタグラムとティックトックのZ世代の利用率はそれぞれ87%、76%に達し、他の世代と比べて突出して高かった。総務省のレポートによると、日本の10代・20代のインスタグラム利用率はそれぞれ72%・79%、ティックトック利用率は62%・47%であることから、タイZ世代の利用率の高さがうかがえた。

 SNSアプリの利用時間も長く、インスタグラムを1日に2時間以上利用するユーザーの割合は、ミレニアル世代(1981~1996年生まれ)の25%に対し、Z世代は38%。ティックトックはミレニアル世代の41%に対し、Z世代は53%だった。

 タイZ世代のインスタグラム利用目的の1位は、「写真・動画の投稿(58%)」で、過半数のユーザーが自分自身に関する情報(体験・意見)を能動的に発信していることが分かった。
 
 タイ企業の動きとして、大手通信キャリアのAISの事例を紹介。マス広告に不向きなZ世代を取り込むため、同社はZ世代のインスタグラムインフルエンサーをブランドアンバサダーに任命し、Z世代とつながるための接点として活用しているという。またタイで初めてメタバース・ヒューマン(バーチャルインフルエンサー)をブランドアンバサダーに任命し、インスタグラムを通じてブランドの先進性を訴えながら、顧客との新たなつながりも構築しているとした。

 最新スタディでは日系企業について、自社の提供価値を見つめ直し、磨きこみを行わなければ生き残りは難しくなるだろうと指摘。顧客接点を構築し、そこから取得したデータを基に、顧客の理解を深めていく活動が必要となるとしている。
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