タイ工業連盟(FTI)チュムポン元会長は、今年タイのGDP成長率予測がマイナス4%からマイナス5%との見通しから、今年1年の自動車生産台数が前年の140万台から35%ほど減産するとの予測を明らかにした。またモーターバイク生産台数も前年比30%ほど減産すると予測している。
アジア通貨危機時には自動車生産台数が前年比75%減の14万台、モーターバイク生産台数が67%減の50万台となったことを比べると、アジア通貨危機時ほど悲惨な状況ではないとしている。
この影響もあり、同年のGDP成長率がマイナス10.5%となったことから、新卒の学生の就職率が55%にとどまったという。
現在元会長は、経済回復のシグナルを株式市場で判断しているという。実体経済から9-15ヶ月ほど先行して推移することから、米株式市場が近々上昇し始めれば、今年末には実体経済でも回復の兆しが見られるとしている。だがもし株式市場の上昇が遅延した場合、実体経済の回復の兆しも遅延する可能性が高いと述べた。