プームタム・ウェーチャヤチャイ副首相兼国防大臣は30日、首相官邸で会見し、軍事クーデターの可能性を否定した。週末にバンコクの戦勝記念塔前で大規模な反政府抗議活動が行われたが、軍の上級司令官らは民主主義を支持していると強調した。
タイラットなどの報道によると、プームタム国防相は、クーデターの可能性に関する憶測を否定。反政府グループが28日にデモ活動を実施し、クーデターを呼び掛けるような動きがあったが、軍の最高幹部らは権力を掌握する意図は無く、民主的な手段で現在の課題を乗り越えられるよう、支援に全力を尽くしていると主張した。
反政府グループの指導者らは、デモ活動中に軍の介入を求めていた。プームタム国防相は、憲法で保障された表現の自由を尊重し、建設的な提案を受け入れる用意があるとしながら、「政治や法制度を混乱させる提案は役に立たない」と警告。過去10年、クーデターが国にもたらした甚大な被害を繰り返さないよう呼び掛けた。
また、反タクシン派の元黄シャツグループ指導者であるソンディ氏が抗議活動を主導したことに対し、「ソンディ氏は現在、過去の抗議活動に関する裁判が進行中だ。裁判逃れのために政変を起こそうと考えるべきではない」と述べた。