民主主義市民連合調整役のスリヤサイ・ガタシラ氏は、昨日プレーム枢密院評議会議長私邸前で発生した爆破事件に関して、非常事態令発令の大義名分作り、若しくは市民に集会へ行くのを思い留まらせる為に行ったとの認識を示しました。一方、道義軍議長のヂャムローン・シームゥアン少将は、使用された爆発物は2月にサンティ・アソーク教団本部前で発生した爆破事件と同じタイプのものが使用されていた事を明らかにしていました。
今回のスリヤサイ氏の発言に先立って、公社系労働組合連合ラムパーン支部幹部が、今回発生した爆破は、不穏な情勢を煽り現在キャラバンを組んでバンコクに向かっている東北・北部地区出身のタクシン支持派の住民と反タクシン派との間で衝突を引き起こさせ、それを名目に非常事態令を発令し反タクシン派の押さえ込みに利用する目的で仕掛けられたとの認識を、また、プレーム大将の出身地であるソンクラー県内のソンクラー・ナッカリン大学のグリヤンサック教授は、3月14日に予定されている連合側の大規模なデモ行進直前に政局を混乱させる目的で爆破を引き起こしたとの認識を示した上で、バンコク入りを目指している地方のタクシン首相支持派住民と反タクシン派との間で衝突が発生する危険性が高まったとの認識を示していました。
一方、連合幹部のピパット・トンチャイ氏は、爆破は政局の混乱を画策した第三者による犯行との認識を示した上で、一両日中に実行側の思惑が目に見えた形で現れるおそれがあるとして、当局に対して早急な実行犯検挙と警戒態勢の強化を要求しました。
また、ヂャムローン少将は、使用された爆発物がサンティ・アソーク教団前で発生した爆発物と同タイプのものが使用されていたことから、犯行は同一グループによる犯行の可能性が高いと示した上で、不安定な政局解決の糸口を模索する為にプレーム大将が枢密院の評議員全員を招集する方針を明らかにしていたことが犯行の背景にある可能性も指摘できるものの、いずれにしても政府側は爆破により煽られた情勢を掌握できず、結果として非常事態令の発令に臨む可能性もあり得るとの認識を示していました。
尚、事件に関しては爆発発生5分前に目撃されている、バイクで現れた20歳くらいの色黒の男性が事情を知っていると見て特定を急ぐ方針を警察側が明らかにしています。
また、今回の犯行に関しては、プーヂャッガーン紙社屋前や国務省前、法務省前、サンティ・アソーク教団前等で発生した一連の爆破事件と同一グループによる犯行との見方を伝える報道もみられ、また一部報道では、爆発10分前にマスコミ関係者に犯行予告電話があったと報じていました。【市民集会の最新記事】
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