タクシン暫定首相は21日、国王陛下の認証により10月15日に総選挙が行われることが決定的になったことを受け、今こそ全ての対立する階層が顔をつきあわせ国家の将来の為に和解の推進に取り組むべき時である、和解推進の為なら政府は広く対立する全ての階層を受け入れる準備があると訴えました。 この発言に先立ってローンポン内閣秘書長官代行(国王陛下の認証を受け次第長官に就任予定)及びスラポン暫定政府報道官同席で記者会見を開き、国王陛下が椎間板の手術を受けられる直前の20日に政府が提出していた10月15日に総選挙を行うための勅令案を認証した事を受け、8月24日に勅令が発効(選挙の公告)し10月15日にやり直し総選挙が行われる事が確定した事を明らかにしていました。 タクシン暫定首相によると、やり直し総選挙の際には内外の選挙監視団体を招致し選挙の監視にあたらせる方針でいるようです。 一方、国王陛下が勅令案を認証した際に公明正大な総選挙の実施と可及的速やかな正常化の実現を望むと記されたメモ書きを付されていたと伝えられている事に対する暫定政府側の対応について聞かれたタクシン暫定首相は、最善の手続きに則ることだと思うが、今は回答を控えさせて欲しいと、ちょっと意味深な回答をしていました。 また、選挙委員会委員3人によって総選挙が実施される事に問題は無いのかと聞かれたタクシン暫定首相は、欠員となっている2人の委員を補充する為にも最高裁判所は今すぐ2人の委員候補者を選定し上院議会の承認にかけるべきであるとの認識を示しましたが、現在残っている委員全員が辞職し、新たな委員を選定するべきであるとの声は聞かれませんでした。 更に、”もし”野党側が3人の選挙委員会委員による選挙の実施に関して問題点を指摘した場合は、どう対応するのかと聞かれたタクシン暫定首相は、”もし”などという言葉をつけて質問するべきではない、とにかく今は和解・一致団結推進の時であると訳の分からない言葉を発して、足早に記者団のもとを去っていきました。 因みに、今こそ和解推進の時だ!と格好良いことを言っているタクシン君は、国内に漂っているわだかまりを解消し国内の一致団結を強化するとの大義名分で、シン社株式売却問題に関する釈明・質疑応答の為の上下院合同国会を開くと約束しておきながら、開催日直前に下院を解散し、しかも開催予定日にサナーム・ルワンで開かれた大選挙演説会(笑)で、株式売却に関して私は一切悪いことをやっていないとのみ語り、以降一切の質疑応答を拒否してきたり、更に4月2日の総選挙前には、野党や民主主義市民連合、民間選挙監視団体が提案した和解・一致団結の為の顔をつきあわせた話し合いを拒否していたりしていたんですよね。 それから、まともな国外の選挙監視団体に選挙の監視にあたらせたら、真っ先に公務なのか選挙遊説なのか区別が付かない地方遊説でアウトになっちゃいそうですね。 > タクシン君
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