政府は28日開かれた定例閣議の席上で、メキシコが発生国とされる新型インフルエンザの国内感染拡大防止の為に新型インフルエンザ感染拡大防止対策本部を設立する方針を決定した。
同本部は、サナン副首相を委員長とし公共保健省、農業・協同組合省、外務省、観光・スポーツ省、科学技術省、内務相の高官が参加する国家レベルの対策部隊。
またウィタヤー公共保健大臣は28日、世界保健機構が新型インフルエンザの警戒レベルをフェーズ4に引き上げた事を受け、メキシコ及びアメリカ国内の感染が確認されている州を初めとする複数の地区への不要不急な渡航を控えるよう呼びかけると共に、全ての航空会社に対してタイ着陸前に全ての搭乗客に対して健康状態に関する質問票を配布するよう要請した。
一方、メキシコへの渡航歴がある42歳の女性研究者が新型インフルエンザ感染疑い患者として隔離入院措置が講じられているチュラ-ロンコン大学病院は29日朝、女性が新型インフルエンザに感染している事が確認された場合は強制入院措置を講じると共に国際基準に則った対策を講じ、感染が確認されなかった場合は病院内で当面観察措置を講じる方針である事を確認した上で、29日午前中に女性の症状等に関する公式の発表を行う見通しであることを明らかにした。
隔離入院措置が講じられている女性研究者は、3日から11日にかけて公務でメキシコに滞在し、その後11日から19日にかけてアメリカに滞在後にタイに一時帰国していたが、22日から25日の日程で滞在していたシンガポール国内で23日になって高熱の症状を見せ、一端は収まったものの、タイ帰国後の26日になって再度高熱の症状を見せていたという。
大学病院側によると、女性がインフルエンザに感染している可能性が高いものの、新型インフルエンザの感染に関しては確認できておらず、また28日時点では熱が下がり快方に向かっているという。
* 参考
保健省の関連サイト (英語ページは更新されていない模様)
タイの地元新聞を読む