警察は6日、マグサイサイ賞受賞者で元上院議員のヂョーン・ウンパーコン氏が主催するWEBサイト"プラチャータイ"を摘発しサイト管理者の女性を逮捕した。
サイト上に公開されているボード上に書き込まれた王室を中傷するメッセージを削除せず長時間に渡り放置していた事が不敬罪に該当すると判断し今回の摘発となった。
尚、逮捕された女性は、チュラーロンコン大学教授の教授ポストを担保に即日保釈されている。
プラチャータイは、民主的に成立したタクシン政権による言論弾圧、メディアへの管掌に対抗すると共に南部国境三県情勢激化の背景にタクシン政権がある事を主張する目的(サイト説明のまま)で開設されたオピニオン・サイトで、クーデター直後には反クーデター派の意見表明の場として利用されたり、真っ先に反クーデター運動を開始したヂョーン氏の実弟で不敬罪に問われ現在もう一つの母国であるイギリスに帰国中の、ジャイ・ジャイル・ウンパーコン氏の最近のアピール文や論文を掲載すると共にそれに対する賛否両論を受け付けていた。
この摘発を受け、ヂョーン氏は、警察側から問題となった書き込みや書き込まれた時期等に関する詳細な情報が開示されないまま摘発が行われた事を明らかにした上で、クーデター以降にタイが謳歌していた報道の自由を不敬罪の名で制限する憂慮するべき動きであると非難する声明を発表した。
ヂョーン氏は旧iTVの公共放送局化政策の支持者で、現在タイPBSの運営評議会の主要メンバーでもある。
皮肉にも摘発が行われた6日には、アピシット首相が国外メディアに対して報道の自由を確約すると共に不敬罪規定の適用の明確に向け取り組む意向を表明していた。
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