国境無き記者団は16日、タイ政府に対してタイ当局により不敬罪の名の下で行われているネット上でのやり取りに対する言葉狩りに強い懸念を表明した上で、かかる事案で逮捕された容疑者を即座に釈放するよう要求する声明を発表した。
同団体は、件の容疑者は民主主義の規範には一切違反していないとしている。
この声明で名指しされた容疑者は、ネット上に国王を中傷するクリップを投稿したとして法務省特別捜査局が14日夜にナコンパノム県内で身柄を確保した男の事を指しており、同局側によると問題となったクリップの投稿に使用されたIPアドレスから男を割り出したという。また、同局側は男が事前に捜査が身辺に及んでいる事を察知しナコンパノム県に逃走したと主張している。
男に対しては、16日に裁判所から12日間の拘置を認める決定が下されており、また、当局側は同様な犯行を繰り返すおそれや逃走するおそれがある事を理由に仮釈放に応じない方針を明らかにしている。
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