民主党所属下院議員のチャルゥン・カンタウォン氏が同党のアピシット党首が首相に指名された直後に行われたシンガポールのストレート・タイムズ紙の取材に対して、東北の住民はバンコクの住民の雇われ人であると発言した。
この発言は、新政権の寿命について聞かれた際に語られたもので、有名国際法律事務所所属の弁護士だった事でも知られるチャルゥン氏は、跛行中の景気問題と国内分裂問題対策を新政権が取り組むべき緊急解決課題にあげた上で、「東北地区の住民はバンコクの住民の雇われ人。自分の使用人もバンコクのガソリンスタンドの従業員も東北地区の出身者である」と語り、こと民主党が地盤とするバンコクや南部と、より多くの人口を抱えるプゥア・タイ党の地盤である北部や東北地区との地域対立問題が政治対立問題解消の障害にはならないとの考えを示した。
この発言は、北部や東北地区では絶対に勝つことが出来ない民主党のエリート集団性を如実に表していると共に、その選挙に勝てない民主党が軍や民主主義市民連合を背後で支えている特権階級のアシスト無くして政権を奪取できなかった事を示唆するものとして注目できる。
先に、民主主義市民連合の集会参加者が外国メディアの取材に対して「我々は東北地方の住民を啓蒙する為に活動を行っている」と堂々と発言した事もあった。
タイの地元新聞を読む