タクシン暫定首相は20日午後、記者団に対して現場に完全復帰する方針を明らかにしました。 尚、タクシン暫定首相は、国家の損害を抑えるための選挙前までの復帰であることを強調したものの、19日夕方に行われた国王陛下の謁見の内容についてはコメントを拒否していました。 この方針は記者団から、人質にされた女性教師2人が暴行を振るわれ1人が危篤状態に陥るなど深刻化している南部情勢に関して聞かれた際に語られたもので、事件に対しては非常に残念な出来事であり、過ちを犯したものには必ず罰を与えるとした上で、22日にチットチャイ安全保障事項担当暫定副首相等を交え協議を行う方針を明らかにしていました。 尚、この発言の数時間前に同じ質問を受けたタクシン暫定首相は、記者団に対して私ではなくチットチャ暫定首相代行に聞いてくれと語りコメントを拒否していました。 また、タクシン暫定首相は、22日から大通り上での営業運転が厳格に禁止される事に抗議する為に私邸前に集まっていた乗り合い軽四輪車団体関係者の要求を受け入れ、首都圏警察本部長とバンコク大量輸送公社に対して問題解決に努めるよう指図する方針を明らかにしていました。 一方、タイ・ラック・タイ党のシター報道官は、タクシン暫定首相が職務に完全復帰する事に関して、党内からの要請だけでなくや、毎回の選挙で圧勝している事で証明されている国民からの支持に圧されたものであるとの認識を示していました。 また、これで調子づいたのか、シター報道官は民主党が4月2日の行われた違法であると判断された総選挙の実施により国家が損害を被った20億バーツをタイ・ラック・タイ党が弁済するべきだと発言している事に対して、選挙に候補者を送らなかった民主党が責任を負うべきであると発言していたりしてました。 一方、民主主義市民連合幹部のピポップ・トンチャイ氏は、20日夜都内ルムピニー公園内で行われたムァン・タイ・ラーイ・サプダーの公開放送の中でタクシン暫定首相の完全復帰宣言は、社会に混乱をもたらし、情勢を激化させるだけでなく、特定のグループにおべっかを使って己をヒーローに持ち上げさせるための誤った行動であると非難しました。 (タイ時間 20日17:15掲載 同23:10追記)
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