サマック首相兼防衛大臣は22日午後、暴力性向が強く、また殺人事件の容疑者だった事でも知られるチャルゥム内務大臣の三男のドゥワン氏に対して、陸軍への復帰及び剥奪されていた陸軍少尉の階級返還を認める為の書類に署名した事を明らかにした。
度々暴力事件を引き起こしていたドゥワン氏は、バンコクのディスコ内で、重大事件解決の打ち上げの最中だった(当時の報道によっては内偵捜査中だったとするものもあった)警察官に因縁をつけ射殺した容疑で指名手配された際に、陸軍少尉の階級を剥奪されると共に陸軍から除隊処分を受けていた。
指名手配後、ドゥワン氏はマレーシア領内に逃亡したが、その後当局に出頭した後に行われた裁判で無罪が確定していた。また、当初無罪判決後に控訴する意向を一貫して示していた、射殺された警察官の遺族側が突然控訴を断念した背景に、チャルゥム周辺からの何らかの圧力・脅迫があったとも指摘されていた。
また、チャルゥム内務大臣の長男及び二男に関しては、過去に応召証書を偽造し警察少尉の階級で警察官僚に取り立てられていたとして、免職及び階級の剥奪処分を受けている。
サマック首相によれば、既に裁判で無罪が確定しているドゥワン氏に対して、陸軍への復帰や階級の返還を拒否する理由は無いのだという。
尚、首相によると、陸軍復帰後の所属先に関しては不明だという。
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