当時国立行政開発大学院校(NIDA)の教授だったピパット・ルゥープラッシッサグン被告が夫人を殺害したとされる事件に対する控訴審判決が昨日南バンコク裁判所で開かれ、裁判所側は懲役2年、執行猶予3年及び社会奉仕活動50時間を命じた一審判決を支持する判決を下しました。
この事件は、2001年7月17日から18日の間に発生したもので、夫婦げんかで堪忍袋の緒が切れたピパット被告が夫人をゴルフ・クラブで殴り死に至らしめたもので、裁判所側は、事件は酒に酔っぱらい子供を学校へ迎えに行くことを拒否した夫人との間で口論が発生した際に、夫人から昔の恋人の所に行けばいいと罵られた事から、衝動的にゴルフ・クラブで殴るに至ったが、同被告には殺意は無く偶発的な傷害致死事件であったと認定した上で、同被告は平素から大学教授としてふさわしい振る舞いを心がけ、行状に問題がなかった事を考慮した一審の判決は支持できるとの判断を下しました。
尚、この事件は発生直後にピパット被告がラオス国内に逃走し当局への出頭を拒否するという経緯を辿った事件でも知られているのですが、一審判決の温情判決に対しては、社会的地位を考慮した温情が過ぎる判決であるとの批判の声も聞かれていました。
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