南部国境三県域の住民の間で、スラユット首相が融和策の一つとして提案している特別自治区構想が分離主義組織側に独自の政府を樹立する機会を与える事に繋がるとの不安が広がっているという。 分離主義組織側は分離運動の断念及び幹部の帰国との引換に南部を自治政府が統治する特別自治区にするよう要求していると伝えられ、11日から1泊2日の日程で行われるスラユット首相の南部訪問の際に特別自治区構想に関して何らかの突っ込んだ協議が地元当局との間で行われるのではないかとの見方がされている。 住民達によると、南部国境三県域では分離主義組織側が長年に渡って独自に政権を樹立しており、政府側による特別自治区構想により組織側の政権を正当化させる事に繋がる恐れがあるだけでなく、現在行われている分離主義組織関係者の集中摘発や一部のイスラム教学校(神学校)に対する休校命令により反感を募らせている末端の組織関係者やシンパを組織側がそそのかし中央政府の影響力の排除に動き出す恐れがあり、安易に特別自治区構想を分離主義組織との交渉の切り札として持ち出すべきではないという。
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