私立バンコク大学が行う世論調査クルンテープ・ポールが、30県内在住の全国紙を最低でも週に一回は読んでいる有権者2,060人を対象に行った意識調査で、最も多い42.5%の回答者がスラユット政権時代の方がタクシン政権時代に比べ新聞報道に自由があると感じていると回答していた事が明らかになった。 尚、逆と回答した者は30.1%、同じと回答した者は27.4%だった。 また、スラユット政権時代の方が新聞報道の自由があると感じていた者の学歴別区分では、非大卒が39.5%、大卒が43.9%、修士以上が58.9%と、高学歴になればなるほど現政権の方が新聞報道の自由があると感じている事が明らかになった。 一方、現在の新聞の報道内容に対する評価に関しては、総合評価では10点満点中6.10点となり、特に報道の迅速性に関する評価が一番高く6.60点となる一方で、報道の中立性及び報道の信頼性に関しては、それぞれ5.51点と5.41点と最低水準の評価が下されていた。 また、新聞が果たしている使命に関しては、全体で5.99点の評価となり、特に出来事を追跡報道する使命に関する評価が一番高く6.74点となる一方で、政府や国内の大物に対する監視・牽制機能の使命に関しては5.16%と最低水準の評価が下されていた。 更に回答者の多くが倫理と責任を旨に新聞報道を心掛けるべきと回答し、現在の新聞の改善点に関しては、真実に基づいた報道を心掛ける、内部で報道内容のチェックを行った上で報じるべき、報道に書き手の主観を混ぜるべきと回答する者が多かった。 * 「高学歴になればなるほど現政権の方が新聞報道の自由があると感じている」という所はタクシン政権に対する学歴別反感度と一致しているところが興味深いですね。また、「報道に書き手の主観を混ぜるべき」の部分は「報道から主観を排除するべき」が正しいのではないかと思われる位客観性を排除した主観的な報道がタイの新聞では展開される傾向がありますね。事実とは逆の事を平気で報じてしまう英字二紙は論外として、特にここ2-3年のプーヂャッガーン紙やタイ・ポスト紙は非常にその傾向を強めており、プーヂャッガーン紙なんかは「恵みの雨、同盟志半ばで散会」なんて見出しでこの前のデモ行進を報じたりしています。ただ、タイ字高級紙は政治的なスタンスを見出しやコラム、署名付き提言記事、分析記事等で主張する傾向がありますが、記事本文に関しては意外と客観的に書く傾向があります。というか、起きた事をそのままだらだらと書く傾向があるので、まとめるのにちょっと苦労させられています。
【Coup D'etatの最新記事】
下院議長選出投票で連立与党の一部票がバン...国家安全保障評議会が活動を終了下院議会、副議長2人もパラン党から下院議会、ヨンユット・ティヤパイラット氏...国の事を第一に考え連立参画を決断したとバ...タイの地元新聞を読む