11月30日8時過ぎ頃、ナラーティワート県ランゲ郡内で小規模分離主義組織幹部の一人と見られるアブドゥラ・トーレ・ボートー氏(44)が村内の路上で、付近に潜んでいた何者かに銃撃され死亡するという事件が発生し、当局側による暗殺であると主張する親戚や主に女性・子供で構成された住民等が当局側の遺体の検分や現場検証作業を拒むという事態にまで発生しました。 住民側の抗議は、事件発生現場に入ろうとする当局者に対して暴行を振るう場面にまで発展したようですが、最終的に当局側が現場から引き返すと共に辛抱強く住民等に説得を行った結果、住民側は遺体を検分の為に当局側に引き渡す事に合意するに至ったようです。 また、検分が終了した遺体を引き取った遺族や村民等約100人が、遺体を担ぎながら「当局側によって殺された」、「残虐な仕打ちだ(ホート・ヒヤム)」と口々に叫びながら村内に引き上げていったようです。 南部国境三県域内で一連の不穏な動きに関与している、当局側が完全に実態を掴み切れていない小規模の分離主義組織の多くが、地域内の住民の政府・当局に対する憎しみの感情を煽り住民を組織側に取り組むという戦術をとっていると言われ、これまでにも域内の特定の地区内で組織側に煽動されたと見られる住民による当局に対する抗議行動が散発していました。
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