チャート・タイ党のバンハーン党首は15日、タクシン前首相が香港に滞在中の様子がタイ国内で報じられたことが、前首相支持層の前首相を思う気持ちを増大させる事に繋がったとの認識を示しました。 発言の中でバンハーン党首は、タクシン前首相が香港のメディアに対してタイ国内の情勢が落ち着くまで帰国する意思がないことを明らかにしていた事に関しては、本心から語っているものであるとの認識を示した上で、人並み外れた才覚で5年間に渡る政権期間中に、タイ・ラック・タイ党内の者だけでなく多くの者の心を掴んできたタクシン前首相が、ほんのちょっとだけでも動きを見せれば、それだけ彼らのタクシン前首相に対する思いが増大する事に繋がり、更によりタイに近いシンガポールや昆明に前首相が滞在する事になると、支持層のタクシン前首相のカムバックを求める気持ちを煽ることになるとの認識を示していました。 更に、バンハーン党首は、タクシン前首相の神出鬼没ぶりは、単に年間を通して働き続けた身として一ヶ所に落ち着いて居られないからで、本人自身人は支持層の不安や思いを煽ろうという気持ちは無いのではないかとの認識を示した上で、戒厳令の早期解除を実現させるためにも前首相は次期総選挙に関わる意向が一切無いことを明確にすることが重要であるとの認識を示していました。 一方、陸軍右派系のネーオ・ナー紙上でタクシン前首相を批判する論調のコラムを掲載し続けてきた、国家立法評議会にプラソン・スンシリ空軍少将は、今後予想外の動きにでる恐れがあるとしてタクシン前首相の動向を油断する事無く監視を続けるべきであると指摘しています。 発言の中でプラソン空軍少将は、タクシン前首相の神出鬼没ぶりは、地下水脈を通して張り巡らされているタクシン体制支持層のネットワークや支持者の前首相に対する気持ちを煽る為に意図的に行われていると指摘した上で、前首相自らが過ちを犯していないと確信しているのであれば、自ら帰国し法律の手続きに則った解明に自らの身を委ねるべきであるとの認識を示していました。 更に、プラソン空軍少将は、既に首相の座を追われているタクシン前首相が所持している外交パスポートを無効化し、通常のパスポートを前首相に持たせるべきであると指摘していました。 一方、戒厳令解除の是非に関しては、依然水面下の動きやタクシン体制支持層のネットワークが地下水脈を通して張り巡らされている状況下では、解除は適切ではないとして、解除の判断を先延ばしにした政府及び国家安全保障評議会の判断は正しかったとの認識を示していました。 尚、タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマ氏は15日、同日朝に既に前首相が休暇の為にインドネシアのバリに向け飛び立った事を明らかにした上で、いずれにしても週末にAPEC首脳会談出席の為にベトナム入りするスラユット首相に会わせベトナムに向かう考えは前首相側には一切無い事を明らかにしていました。
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