民主党のオンアート報道官は昨日、民主主義制度化で首相に就任し、その後独裁的手法に走り民主主義の精神をないがしろにしてきたタクシン首相に、自らを民主主義の象徴であると語る資格はないと指摘しました。
発言の中でオンアート報道官は、下院内で377議席を獲得するほど国民から支持を得ている政府に対して民主主義市民連合や野党、一部の上院議員が反対運動を展開する事に国際社会が驚愕していると指摘したタクシン首相の発言は、他の国で発生してきた反政府運動の多くが、民主主義の精神をないがしろにし、独裁政治的手法で権限を乱用し自己への利益誘導に奔走してきた政府に対する反感から発生しているという事を理解していない者の発言であり、仮に当人が民主主義とは何かを理解していれば驚愕するべき事ではないと指摘していました。
また、首相が反タクシン派は私を追い落とし民主主義を終わらせようとしていると非難している事に関しては、むしろ民主主義を守るために反民主主義的な首相にやめて欲しいという思いから反タクシン派が運動を展開しているとタクシン首相は理解するべきであると指摘していました。
一方、民主党のステープ幹事長がタイ・ラック・タイ党による小政党の買収疑惑を告発している事に関しては、オンアート氏は、既に選挙委員会側から工作に関与した委員会関係者に関する具体的な資料提出の要請があった事を明らかにした上で、民主党側からは提出された資料がうやむやにされてしまう恐れがあるとして委員会側の調査責任者を別の者に交替させるよう選挙委員会に対して要請した事を明らかにしました。
尚、買収疑惑の件に関しては、タイ・ラック・タイ党のタンマラック・イサラーングーン・ナ・アユッタヤー大将等が告訴する方針を示しているようですが、それに対してステープ幹事長側は、疑惑を裏付ける証拠を国民に公開できる機会を与えてくれ、しかも法定の場で白黒つける機会を与えてくれるいい話だと語っていたようです。
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