タイ・ポスト紙に掲載されたコラムで名誉を毀損されたとして、当時タクシン首相一族系だったシン社がコラムを書いたメディア改革キャンペーン事務局長のスピンヤー・グラーナロン女史やタイ・ポスト社を訴えていた裁判の判決公判が昨日刑事裁判所で開かれ、裁判所側は名誉毀損には当たらないとして無罪の判決を下しました。
裁判所側は、シン社とタクシン首相・タイ・ラック・タイ党が不可分の関係にあると指摘したとされるコラムは、他者のデータを含まないシン社が公開しているデータにのみ基づき書き手の率直な考えを表明したに過ぎず、原告側に損害を与えたとは言えないと判決で指摘していたようです。
この裁判は、タクシン首相一族のシン社保有株式がテマセク社に売却された事をきっかけに、社会的風圧が高まる中で、シン社側が顧問弁護士を通じて被告側に謝罪広告の掲載を条件に提訴を取り下げる意向が伝えられましたが、被告側はシン社側は企業として常に社会から監視され批判される立場にあることを認識するべきであるとしてシン社側の提案を拒否するという経緯を辿っていました。
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