昨日の閣議で序列三位の副首相であるチットチャイ・ワンナサティット警察大将を筆頭副首相に据え、これまで筆頭副首相だったソムキット・ヂャートゥシピタック氏を序列第三位の副首相に据える決定を行った事に関して、民主主義市民連合のスリヤサイ・ガタシラー氏は、連合押さえ込みの為に非常事態令を布告するための人事、若しくはタクシン・チンナワット警察中佐が首相を辞職した際に暫定首相として指名する事を視野に入れた人事であるかの何れかであるとの認識を示しました。
尚、連合側は、たとえタクシン首相が暫定首相を指名して辞職したとしても、背後で影響力を行使できる限りは完全な"辞職"とは言えないとのスタンスを示しています。
一方、スラポン政府報道官は、今回の人事は(首相の署名を要する)非常事態令発令とは一切関係ないとした上で、官邸前のデモ行動等の安全保障上の不安を抱えている中で選挙遊説の為に官邸を留守にする機会が多いタクシン首相の職務を代行できる立場として最も適切であるとの判断から行われたものであると説明していました。
因みに非常事態令は原則として閣議で承認を受けた上で首相が署名して発令されるのですが、閣議を開くことが不可能な火急な場合は首相の署名のみでも発令が可能で、その場合は発令後三日以内に閣議の承認を受けることが義務づけられています。(閣議で承認を受けられなかった場合は発令そのものが無効になります)
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