プレーム枢密院評議会議長(元首相)は14日、不穏な情勢が続く南部国境三県を訪問し、出迎えた住民や宗教関係者に対して「我々は南部の住民を見捨てることはない。必ずやこの地を平穏安泰に暮らせる地に戻してみせる」と語りかると共に、地元の宗教関係者や行政・当局関係者、民間関係者等と精力的な意見交換を行いました。 同行者は、枢密院評議会議員のスラユット・ヂュラーノン大将、陸軍指令長官のソンティ・ブンヤラッガリン大将等。 ナラーティワート県ランゲ郡内の仏教系住民の集落内で銃撃・爆破事件が発生し3人の住民が犠牲になった翌日に行われた今回の訪問で、プレーム枢密院評議会議長は各県知事や南部5県の宗教指導者、私立イスラム教学校関係者等を交え現在の情勢に関する分析や将来の対策方針に関する意見交換を行い、私立イスラム教学校に通う生徒に対する公正な取り扱いを保障すると共に長期的視野に立って地域の教育水準向上に尽力すること等で合意に至ったようですが、安全保障関連事項等に関する協議内容に関しては内部事項であるとして詳細は明らかにされていません。 尚、タイ・ラック・タイ党を支持した県に対しては特別に面倒を見ると堂々と公言したタクシン暫定首相は、選挙の事前運動であるとの批判にめげず北部への”公務視察訪問”を敢行しています。 一方、プレーム枢密院評議会議長がパッターニー県県都内で協議中だった14日11:30過ぎ頃、同県ヤッラン郡内の路上で、バイクで走行中だった35歳の男性が、バイクに乗った二人組に銃撃され死亡するという事件が発生、更に同県コークポー郡内では12時前頃に、路上を走行中だった40歳の男性が、バイクに乗った二人組に銃撃され死亡するという事件が発生しています。 プレーム枢密院評議会議長は、パッターニー県県都内での協議を終えた後に同県コークポー郡に移動し、郡内の寺院を訪問する予定になっていました。
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