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　三菱倉庫（東京都中央区）は22日、タイ不動産デベロッパーのセナ・デベロップメント（以下セナ社）と共同出資し、バンコク近郊で物流施設の開発事業に取り組むと発表した。

　同社によると、同社が海外で不動産開発事業に乗り出すのは初めて。開発した物流施設は長期保有せず、一定期間の運用を経て資産売却と次の物件への再投資を行い、資産・資本効率の向上を図る資産回転型ビジネスモデルの一環。

　同社はセナ社と合弁会社「SENA MLC １ COMPANY LIMITED」 を設立。バンコク近郊のサムットプラカーン県で、2026年１月に物流施設建設に着工する。竣工予定は2026年12月。

　敷地面積は約4万1000平方メートル、延床面積は 約2万5000平方メートル。総事業費は約30億円。三菱倉庫の出資比率は49％。同社とセナ社のネットワークを活用し、テナント企業を誘致して施設を運営する。

　開発地はバンコクから東に約23キロメートルのバンナーエリアに位置。スワンナプーム国際空港からは約20キロメートル。バンコクとタイ東部の主要都市を結ぶバンナ・トラッドロードに近接しており、バンコク市内への配送拠点として優れた立地だという。

　また、タイ政府が経済特区として開発を進めている「東部経済回廊（EEC）」へのアクセスも良く、周辺エリアには多くの日系企業が進出している。

　20日、バンコク市内のホテルで両社の調印式があり、三菱倉庫の斉藤秀親社長は「初の海外不動産開発を、タイの大手デベロッパーであるセナ社と一緒に手掛けることができ光栄に思う。今回のプロジェクトが成功を収め、同社とのパートナーシップによる開発がシリーズ化するよう期待を込めている」と挨拶。

　セナ社CEOのTheerawat Thanyalakphark氏とマネージングディレクターのKessara Thanyalakpark氏は「セナ社はタイで長きにわたり不動産開発を経験し、土地取得から建設コスト管理などに至るまで多くの実績と専門知識がある。物流・不動産運営のエキスパートである三菱倉庫とのパートナーシップは、互いの強みを高め合い、より強力なビジネスモデルの開発を可能にし、タイの物流業界の水準向上に貢献するものだ」と話した。