官民ファンドのグローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は14日、タイの熱帯医学研究機関マヒドン・オックスフォード熱帯医学研究ユニットなどが進めるマラリア治療薬開発プロジェクトに、約5億円の投資を決定したと発表した。
プロジェクトは、丸紅と中国製薬大手の上海復星医薬(集団)、スイスに本部を置く医薬品開発パートナーシップのMedicines for Malaria Venture (MMV)が共同で進める。
マラリアに対するアルテミシニン誘導体を組み合わせた三剤併用療法の第Ⅲ相臨床試験を実施。タイを含む東南アジアのメコン川流域諸国で問題となっているアルテミシニン部分耐性(ART-R)を防ぐ。マラリア患者の多くが小児であることから、小児用製剤も開発する。
マラリアは、世界で年間約2億5000万人が罹患。2021年には約62万人が死亡した。