三菱重工業は12日、タイ中部ラヨーン県で実施している天然ガス火力発電所の建設プロジェクトで、2号機を完工し、10月1日に運転を開始したと発表した。2024年秋に予定されている総出力530万キロワットでの運転に向けて、さらに工事を進めていくという。
同発電所は、首都バンコクの南東約130キロメートルに位置。タイ最大の独立系発電事業者ガルフ・エナジー・デベロップメント社と、三井物産の合弁事業会社であるガルフPD社が運営している。
同プロジェクトは、1発電所あたり4系列から成り、ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機それぞれ4台で構成。2022年10月に完工したチョンブリー県の発電所の全4系列と、ラヨーン県の1系列を合わせた5系列が稼働中。実稼働時間は5万時間超。発電所の主燃料は天然ガスで、発電した電力はタイ電力公社(EGAT)に販売している。
ガルフ・エナジー・デベロップメント社のChief Project Development Officerであるヴォラポン・ヴィヴァッタナヴァニッチ(Worapong Vivatanavanich)氏は、「本プロジェクトでは、チョンブリー県の先行プロジェクト同様、数多くの困難に直面しましたが、これまでのプロジェクト遂行経験を活かし、当初のスケジュール通りに2号機も運転開始を迎えたことを評価します」と延べた。
三菱重工のタイ現地法人ミツビシ・パワーの高橋章社長は「今後も引き続き、全系列が予定通り運転開始を迎え、順調に稼働するよう尽力します。稼働後も長期にわたり運転保守・点検において信頼頂ける体制を築いてまいります」と述べた。